少し前、取材で建築家、水越さんのお話をお聞きする機会がありました。
最近出版されたご著書も評判です↑
「水越さんが設計された家を拝見してみたいな〜」と思っていたら、2月にオープンハウス形式の「住まい講座」がありますよ、とのご案内をいただき、ウキウキと参加してきました:)
「住まい講座」とは、事務所が設計した家を訪問し、
などを聞いたりするセミナーです。今回のテーマは「真冬でも快適に過ごす家」。
高気密高断熱住宅の仕様に加え、冬中運転する蓄熱暖房機を設置して、住まい全体を暖かく保つ家です。
床は無垢フローリング、壁や天井は珪藻土を使っています。
とのこと。
これが↓蓄熱暖房機。
割安な深夜電力を利用して蓄熱レンガに熱をため、その輻射熱で家全体をあたたる暖房機器だそうです。
玄関に一歩入った瞬間、家全体がほのかに発熱しているかのような、ほんわか心地よい暖かさ。リビングに階段があるのに、寒い風がおりてこないんですよ(←ふつう、ドアやカーテンを閉めて冷気を遮断したりするのに)
適切な大きさを選べば、一台で戸建て全体を暖められるそうです。お邪魔したお住まい(2階建て)では、7kgサイズ↑を採用していました。
難点は2つ。ひとつは本体サイズが大きいこと。けれどもこれは、暮らしに溶け込むよう設計時に配慮すれば、大きな問題はなさそう。こちらのご家庭では、リビングの一部にルーバー扉で目隠しして設置されていましたが、言われないと存在に気づきません。
もうひとつが電気代の高さ。震災後、割安な電気料金プランが廃止され、新規適用を停止しているのだとか。これから新たに設置する場合、ランニングコストが高騰しそう…。なかなかむずかしいですね:(
水越さんの本を読まれた方はご存知かもしれませんが、彼女の設計する家は「暮らしやすい住まいは美しい」が体感できるつくりになっているのが特徴です。
建て主さんによると、「適材適所に収納スペースが設けられているため、意識しなくても自然と片づく住まい」なのだとか。
それもそのはず。水越さんの事務所では、家を設計する前に、かなり時間をかけて建て主さんと収納に関する打ち合わせをするそうです。
建築家が、その時点での建て主のものの量を把握し、10年後、20年後のライフスタイルの変化を見越してデザインすれば、自然と美しく暮らせる家が完成するのかもしれません。でも、そんな家を見ることって、めったにない気がします。建築とインテリアと収納が、別々に考えられているからかもしれません。
その点、こちらの家は、お邪魔した瞬間に「あ、片づけやすい間取りだ」とわかりました。収納スペースをひとつひとつ拝見して、その直感は確信へ。
水越さんの家づくりに対する考え方などをまとめた記事は、近く公開される予定ですので、改めてご案内いたしますね:)
ちなみにこちらのご家庭にも、保育園に通う小さいお子さんがいらっしゃいますが、リビングは驚くほどすっきりと整っていました。
リビングに置いているおもちゃはこれだけ↑ 絵本のほか、お絵描きの道具、カードゲームやボードゲームといった、机の上で遊ぶものが多いように感じました。
残りは2階の子供部屋で管理しているそうです。こういったおもちゃの切り分け方もいいかもしれませんね。
水越さんが設計する家のもうひとつの特徴は、家事動線のよさ。
寝室には↓ホスクリーンが。すぐ右手前がクローゼットなので、取り込んだ衣類をそのまま収めることができます。
寝室と洗面所が繋がっているのも、水越さんのプランではよくあるスタイルです。
わたし自身、寝室と洗面所が繋がった家に暮らしていますが、これは一度経験するとやめられないほど、洗濯がラクになる間取りだと思います。
洗面所にもホスクリーン&たっぷりの収納が。
ハンガーの収納スペースもきちんと設けられていましたよ。
あぁぁ、いい家を見させていただきました(じ〜んと感動)
「一年中過ごしやすい家」「自然と片づく家」「家事がしやすい家」。
今の日本ではまだ、そんな家が一般的ではないように思います。住まいに対する議論が徹底的になされて、賃貸でも建売でもマンションでも広くても狭くても価格が高くても安くても。ひとりでも多くの人が、快適な暮らしを手に入れられるよう、私自身は片づけの目線から何かお手伝いできるといいなと、講座に参加させていただいて改めて思った次第です。
水越さん、建て主さん、ありがとうございましたっ!
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